ゲーム好きマイペース人生の軌跡:年輪日記

就職して子供も生まれて…と、気がつけば10年以上。マイペースなゲーム好きの日常を綴ったブログです。

「ゆれる」を見て思ったこと

ゆれる」を見ました。

一つの事件を境に被疑者となってしまう、いわゆる「良い人」であった兄。そして事件の一部始終を目撃していたその弟を中心に描かれた映画です。とてもよく出来た作品だったのですが、それ以上に痛い印象の強かった作品でした。

拘置、裁判の過程で、田舎の片隅で「良い人」であり続けた兄の鬱屈とした思いとか、東京で成功している弟への妬みが徐々に現れてくるのですが、その変貌ぶりが非常に怖く、痛々しく感じられます。そしてその転機となった事件の原因が、わりとありそうな「選択」の帰結からたどり着いているというあたりに、この物語の巧さがあります。全ては、小さな選択の積み重ね。

ラストのモノローグで弟役であるオダギリ・ジョーが「誰が見ても…だったのだ」と心情を吐露していますが、別にそれが全ての原因だったとは思えません。被害者も含め、それぞれが――積極的にか、消極的にかは別として――選んだ選択肢が導いた結果だったのだと思います。

何かを持っているということが幸せで、何かを持っていないということが不幸だとは限りません。持ってないものを得ていこうとすること、その過程による成長や達成感は、たぶん持っていない人のささやかな特権です。LV99のステータス最高値からゲームを始めても、楽しくないのと同じこと。

ミスをしないということは人間である限り難しいとは思いますが、出来る限り後悔しないよう選択を重ねていきたいものです。