ゲーム好きクラスタの楽な生き方:年輪日記

ゲーム、アニメ、漫画、ビジネスと、生活の効率化について。就職して子供も生まれて…と、気がつけば10年以上。マイペースなゲーム好きの日常を綴ったブログです。

アニメ業界がどうやったらよくなるか

Twitterでたまたま榊正宗さんの以下のようなツイートを拝見して、さてどうすれば良いものかと考えてみました。

榊正宗@東北ずん子東急ハンズ梅田店物販 on Twitter: "ちょっと重い話になりますが、アニメ業界がどうやったらよくなるかリプでアイデア下さいませんか。いま、倒産予備軍も増えてまして、現場は恐ろしく疲弊しています。「現場を知らない癖に…」とか言ったりしませんので、一般の人からのアイデア知りたいです。お気軽にどうぞ~。返事のリプします。"

 

が、これは難問…。

 

なぜ濫造されるか?

そもそもなぜ現状が発生しているかといえば、いまだにアニメはIPを作るないし育てる上でとても強力なツールで、ヒットした時のリターンが大きいからだと思われます。

そのため、お金を持っているところが、様々な投資を行います。それにより制作会社にオーダーが行く、と。

Twitter上でこの本数を減らせば良いといった意見がしばしば見られるものの、アニメの本数が多くなっていること自体は、リターンの旨味を期待して投資する数が多いということなので、資本主義原理的にこの本数を減らすようなコントロールを入れることはまず不可能です。

儲かると分かるとアプリ開発ソーシャルゲームにみんな参入するのと一緒の原理。

 

結果として、市場全体はレッドオーシャンになり、競争が厳しくなってきているというのが現状だと思われます。

 

どうすれば適正価格で制作されるか?

そうなると制作受注する際に請負側が適切な金額で受注するしかないのですが、構造的にこれが難しいんだろうなーと思います。

なぜなら会社単独で制作スタッフ全員を直接雇用しているような会社は稀で、多くは孫請けなどを利用しているため。

これは言い換えると、お金さえあれば、どこであっても手堅い孫請け会社やフリーランスを雇って、制作することはできてしまうということを意味します。(進行の精度は別として。)

こうなるとプロダクション間では、ほとんど受注金額勝負になるということになります。

IT土方と一緒の不毛な展開…。

 

では金額勝負以外に持っていくには?

シンプルですが、価格以外の面で、他社よりも強みを出すこと。

たとえば、高いクオリティ、あるいは著名なクリエイターを抱えているなど。

あそこは高いけどクオリティは間違いないと、クライアントに思わせられるかどうかが勝負と言えます。

 

もちろんこれは言うは易しで、実行するのはとても難しい…。

クライアントに安いよりもクオリティが大事と思う判断力が必要とされますし、かつその値段で取れなかった場合に耐えられる資金が必要になってきます。

かつ、これは勝ち残れるのは一部の会社であることを意味します。

「誰かを助けるという事は誰かを助けないということ」というのは、衛宮切嗣のセリフ。

 

とはいえ、アニメに限らずあらゆる業界でこうした競争はあり、全てを救うなんてことは不可能なのが資本主義とも言えます。ITだって外食産業だってなんだって一緒。

その結果として、不採算あるいはブラックなところがなくなり、競争力のあるところに人が集まることで、業界全体が健全化していくというのが「業界としての発展と救い」と思われます。

 

強みを作る方法

優秀なクリエイターを中に入れること、かなーと思います。結局はとても人のスキルに依存している業界なので。

個人的なコネクションや、給与などの待遇や、制作システムの合理性や、教育制度、何を使っても良いので優秀な人材を集めることにつきます。

これがあれば他社に勝てるはず。

つまり単価が高くなり、制作スタッフにも還元できる。

 

もちろんこれをやるには覚悟と資本が要ると思います。当たり前ですが今まで孫請けという変動費に頼っていたのを、優秀なスタッフを抱え続けるための固定費に変えなければいけないため。

1人当たり福利厚生、地代込みで年間1000万円として、30人抱えたとしたら3億くらいですかね。うーん、中小会社には厳しい…。

でもなければ無理なのは、これもアニメ業界に限りません。

 

で、きっとすでにやり始めているのが、karaとかボンズとか京アニなのかなーとなんとなく思っています。

 

もう一つあるとすれば、制作効率を上げること。

単純に半分の手間で制作できるようになれば、コストは半分になるはずです。 

今でも今でもメカなどのCGモデリング化やセル塗りからCG彩色への移行など徐々に移ってはいるので、もっと根本的に見直すことで、改善の余地はありそうです。

 

資本がない場合どうするか?

少人数制作のもので、一発当てるに賭ける。

TYPE-MOONや新海さんもこのルートですし、ある意味いま生き残っているところはみなきっかけとなった一本があると思います。

もしくは何らかの形でパトロンを口説いてくるしかないと思われます。

 

最終的に大きな利益を得るためには

これはバンナムさんやアニプレックスさんを見る限り明らかで、IPの権利そのものを持つしかありません。

決算収支を見ればわかりますが、収益の大部分はそのIPのゲームやグッズ、コミカライズや音楽などの派生ビジネスです。

つまりアニメはフリーミアムビジネスでいう「入口」と割り切り、ここで集客して他で儲けるというのが一番確実と思われます。

 

そうしてみると、資本体力のあるところが、将来を見据えて優秀なスタジオに投資して、傘下に置くというのは業界全体の一つの解決策になりそうです。

スタジオ側からすると、売り込みをかけるのも一つの手かもしれません。

 

まとめ

すっごい当たり前の結論になってしまいました…。

  • 制作会社として成功するなら、他社よりも強みを作り、受注単価を上げる。それにはあそこは高いけどそれ以上の価値があると思わせるだけの体制を作る。
  • もしくは制作効率を上げてコストを下げるためのイノベーションを起こす。
  • 小規模でチャレンジするなら確率は低いものの一発にかける。
  • 大当てを狙うならIPを握る。ただしこれも資本は必要。クラウドファウンディングでも融資でもなんでも良いので資金調達できるか。もしくはすでに資本体力のあるところが、スタジオそのものを直接持つか。

 

あとは新しいビジネスモデルを作るくらいでしょうか。

1年分作りためて、通常の無料放送とは別に、お金を払えば即座に続きが見られるような選択肢を作るとか。

ただこれもプラットフォームや上流ではないと難しそうです。