ゲーム好きクラスタの楽な生き方:年輪日記

ゲーム、アニメ、漫画、ビジネスと、生活の効率化について。就職して子供も生まれて…と、気がつけば10年以上。マイペースなゲーム好きの日常を綴ったブログです。

効率的な読書感想文の書き方

以前Webサイトを運営していたときに作成した記事を見つけたので、春休み前にアップしておきます。

 

はじめに

 長期休暇にはいり、そろそろ宿題として出された作文が気になりはじめている中高生も多いのではないでしょうか──。そんなこともあり今回は少し趣向を変えまして、「読書感想文の書き方」などについて書いていきたいと思います。ただし最初に断っておきますが、これから書く文章は「花マルがもらえる読書感想文を書けるようになりたい!」という人には役に立つものではありません。そう考える人は、黙って自分の感性と才能を磨き、知識と経験を蓄えましょう。


 それでは以下で述べるのはどのような「書き方」なのかといえば、「無難な感想文を仕上げるための書き方」です。言いかえれば、とりあえず読書感想文を片付けてしまいたい人のための参考文ですね。ですから、志の高い人には必要有りません。もっとも、そういう人ならば以下の文章の浅薄さを笑いのネタにするくらいはできるかもしれませんが。
 それでは前置きはこれくらいにして、さっそく本文に入りましょう。

 

「骨組み」の大切さ

 「読書感想文」に手こずるという人は、たいていが次の例のどちらかに当てはまると思います。ひとつは、書きはじめるといくらでも書けるんだけど、その書きはじめに苦労するという人。もうひとつはある程度文章を進められるものの、最後の締めくくりが上手くいかない、あるいは全体のまとまりが悪くなってしまうという人──。
 実はこれ、両方とも同じところで失敗しているのです。

 

 何かといえば、最初に「骨組み」──つまり「おおまかな計画」を立てていないという点ですね。これは読書感想文に限ったことではないのですが、文章を書くにあたっては初めに簡単な「骨組み」を作っておいたほうが上手くいきます。たとえると、旅行の計画に似ているかもしれません。旅行に行くときは、出発する前にその目的と期間に合わせて計画を立てますよね。たとえ風まかせな一人旅でも、出発点と終着点くらいは自宅と決まっているものです。筆を紙面に旅させるときも、こういった大まかな計画が必要だというわけです。「読書感想文」という「目的」、原稿用紙の規定枚数という「期間」に合わせて、ね。……なんだか世知辛さの漂う旅ですが、頑張って乗り越えましょう。

 

最初の一歩は「粗筋」

 それでは読書感想文の出発点はどこになるでしょうか。これは読む本が指定された本なのか、それとも自分で自由に選んだものなのかによって変わってきます。後者の場合、出発点は「粗筋」となります。理由は簡単、その感想文を見る人(先生など)というのは決して万能ではありません。当然、読んだことのない本もあることでしょう。ですから、その本がどのような本なのか感想の前に軽く紹介してあげたほうが、見る人に対して親切だと言えます。


 この「粗筋」を作るときのポイントは、話の「結末」は述べずに「出だし」だけを短くまとめるということです。読書感想文というのはあくまで「感想」が主なわけであり、「内容のまとめ」をするためのものではありません。そのことを考えると、「粗筋」に必要以上字数をさくというのは、うまい手とは言えないでしょう。「話の出だし」をまとめるだけならば短い文で済みますし、それだけで十分その本の大まかな特徴を相手に伝えることができるはずです。

「ある少女が言葉を話す兎のあとを追いかけていったら、不思議の国へ迷い込んでしまいました──。」

 これだけ書けば、その本がファンタジーであるということは相手に伝わります。その程度で構わないのです。


 なお、自分で本を選べず指定された本について感想を述べなくてはいけない場合は、この限りではありません。そのようなときは「粗筋」はすっ飛ばしましょう。

 

次に「個々の場面への感想」

 「粗筋」の次、2段階目に書くのが本題となる「感想」です。ただし、ここでは抽象的な言葉(例:面白い、楽しめた、など)を使っていきなり全体をまとめるようなことはしないで、なるべく本の中に出てくる個々の場面をとりあげ、その場面場面に対して具体的に感想を述べるようにしましょう。

(※具体的・抽象的の意味が分からない人はまず最初に辞書を引くところからはじめましょう。別に恥ずかしいことじゃありません。ためしに横にいる大人に「具体と抽象の意味を教えて」と訊いてみてください。きれいに説明できる人はそう多くはないと思いますから。)


 このとき一番利用しやすいのが、共感を覚える場面です。あるあるこういうこと、っていう描写ですね。「エレベーターに乗っている彼らは、一言も発することなく現在階数を伝える電光表示を見つめていた──」のような共感・実感を伴うような場面は、自分自身にもそういった体験があったわけですから、話を発展させやすいはずです。例としてあげたエレベーターのようなつまらない描写でも、複数箇所集めることが出来れば作者の観察力を評価する方向へもっていくことくらいはできるかもしれません。

 もちろん共感を覚えた部分ではなく、逆にこういった考え方や見方、価値観もあるのかといった新鮮さを感じさせるような場面に対する感想でも構いません。大事なのは、個々の場面を利用する、という点です。


 ついでに、ここでいくつの場面を取り上げるかでおおよその字数調整を済ませてしまいましょう。原稿用紙1,2枚の感想文であればひとつの場面を取り上げれば十分ですし、5枚の感想文なら多くの場面が必要となってきます。ただこのとき注意すべきことがひとつ。複数の場面を取り上げるときは、出来るだけ同じ傾向を持つ場面を選択するようにしましょう。上の例で言うならば、「身近な描写で共感を覚えた場面」だけ、あるいは「新鮮さを感じた場面」だけといったように。もちろんこのようにするには理由があるのですが、それは「粗筋」「個々の場面への感想」に続く三段階目に係わってきます。

 

最後に「本の内容全体に対する感想」

 さて三段階目にして最後のまとめ。これは「本の内容全体に対する感想」、つまりあなた自身が感じたこと、考えたことを書けば良いだけです。

 

 このとき2段階目で「同じ傾向を持つ場面」だけを取り上げていれば、そこからひとつの感想を導き出せることと思います。たとえば、「この本の一番すごいところは身近な物事への緻密な観察力だ」とか「戦争の悲惨さを知った」とか、「物事の多面性を教えてもらった」などなど。これさえ書くことが出来れば「読書感想文」は仕上がりです。「面白い」とか「楽しめた」のような中身のない抽象語を使わずとも、文章を完結させることが出来ることと思います。

 

まとめ

 最後にもう一度まとめをしておきましょう。「読書感想文」に関しては、以下の「骨組み」で文章を組み立てていくと楽ではないかと思います。

  1. 粗筋
  2. 個々の場面への感想──複数抜き出す場合は、なるべくその傾向に共通性をもたせること。
  3. 本の内容全体に対する感想──(2)で取り上げた各場面の共通性を導き出し、それをもとにまとめる。(2)で取り上げた場面がひとつだけならば、そこから話を発展させて「自分自身の考え」を絡めてまとめる。

 これでも字数が足りないという人は、「(1) 粗筋」の前に「(0) その本を手に取った理由」などを書くといいかもしれません。ただしこれは「粗筋」と同じように「感想」ではありませんから、1,2文にとどめておくことをお勧めします。


 逆にやってはいけないことは何かといえば、「読書感想文批判」(笑)。悩んでも悩んでも書けないと、「こんなモンやる意味ない!」とか言いたくなる気持ちはよく分かるのですが、課題はあくまで「読書感想文=読書した結果、読んだ本に対して感じたことを書け」です。「読書感想文そのものに対する感想・意見」は課題内容にそっていませんから、焼却炉行き決定です。また本の内容に批判的な感想文も、よほどの自信がなければ止めておいたほうが無難です。そもそも批判対象には本となって出版されるくらいの内容はあるわけで、それを否定しようとするとかなりしっかりとした根拠が必要になってきます。揚げ足取りだけの文章なんて、読み手にとって面白いものではありません。ですから、課題図書を指定されているのでなければ出来るだけ自分が面白そうと思える本を選ぶようにしましょう。そのほうがつまらない本を読んで苦労しながら感想文を仕上げるのに比べ、余程マシというものです。

 

 以上で、エセ読書感想文書法は終わりです。ここまで読んで下さった方に感謝を。これを参考にするかどうかは、御自身でお決めください。もちろん、これに従って書いたのにマルをもらえなかったと言われても責任は負いかねますので、悪しからず。