ゲーム好きクラスタの楽な生き方:年輪日記

ゲーム、アニメ、漫画、ビジネスと、生活の効率化について。就職して子供も生まれて…と、気がつけば10年以上。マイペースなゲーム好きの日常を綴ったブログです。

日本アニメは海外アニメに勝てるのか?

CGアニメではすでに負けているという現実

前記事でも触れましたが、ピクサーやディズニー、イルミネーションの最新作を見ると、現状CGアニメでは完全に海外スタジオに負けていると言わざるを得ません。

実際CGアニメを見比べればわかりますが、残念ながらもうレベルが違う。

言い換えると、投資予算と制作体制が違います。

 

これはゲームや他の産業と完全に同じパターンです。

日本が特定の才能や部分最適化、かつ既得権益の構造に依存し続けるのに対し、北米など海外のスタジオでは制作全体のレベルアップのための効率化が物凄い勢いで進んでいます。

物体の破損やライティングの計算、物質の質感などをコンピュータ処理にすることで、高いクオリティを簡易に達成し、かつよりコアな部分に力を集約できる体制を着々と築いています。

映画「SING」を見ても、毛並みやジャケットの質感、ライティングのレベルは、いちいち手で描いて対抗できるレベルではありません。

 

 

そしてそれを実現できるだけの資本投下がきちんとなされています。(ここ大事)

手描きアニメの可能性

CGアニメに関してアメリカと同じ体制を作るのは極めて難しいと思います。

 

そんな中、「Fate/Apocryphaアポクリファ)」の22話を見て、手描きアニメに関してはまだまだ日本(というよりもアジアかな)のお家芸で、ここに関してはCGアニメとまったく違う可能性があるとあらためて感じました。

あの回をCGで表現しようとしても、おそらくは似て非なるものになると思います。

手法とターゲットを変えることで、違うポジションでのNo.1を取れるはずです。

 

今後のキーポイントは産業として成長させられるかどうか

気になるのは、この神回を制作したスタッフのような方々を活かす体制を作っていけるかどうかということです。

無料放映のアニメはそれ単独では収益にならないため、ある種の宣伝と割り切って他で回収することを考える必要があります。

エンタメの常ですがビジネスとして成功するかは水モノで、当たるときもあれば当たらないときもある、とても不安定なビジネスです。

結果として日本では製作委員会のようなリスク分散型の制作方式が主流になっていますが、結果としてこれがアニメーション技術の成長を促進できない一因になっている気がします。

 

海外スタジオにおける好循環

海外の大手のスタジオは、自社で設備投資し、スタッフの環境を整え、ノウハウを蓄積し、そして結果としてアウトプットしたコンテンツの著作権を持ち、流通もコントロールします。

結果として、ヒットした場合、その大きなリターンは自分たちのものになり、そこで生じた利益をさらに将来の勝利に向けて投資できます。

 

日本アニメ制作の構造的な課題

反面日本はほとんどの場合出資元と制作会社が分かれており、クリエイターが所属する制作会社には著作権はあまりありません。

結果として作品が大ヒットした場合でも利益を享受するのは出資元で、制作会社にはあまり還元されません。

そのために制作会社は次に向けた大きな投資もできないですし、雇用や雇用条件もギリギリのところで据え置く必要が出てきます。

 

この根本的な構造の差が、海外と日本のアニメ産業の差を広げつつあるように感じます。

 

もちろん製作委員会型式が一概に悪いというわけではなく、リスク分散した結果アニメの本数自体は増えたりなど良い面もあると思います。

しかしグローバルで戦えるAAA級のコンテンツを育てていく上では、足枷になっているのもまた事実だと思います。

 

Fare/Apocryphaの制作会社である株式会社A-1 Picturesアニプレックス100%子会社ですが、そういった意味でこの構造はわりと理想的だと思います。

アニプレックスはここ数年Fate/Grand OrderFGO)で大儲けしていますので、ぜひそこで得た利益をA-1のほうにも還元して、日本のアニメ産業を牽引するようなモデルケースを作っていただきたいところです。

そしてその一つの手法として、アポクリファ22話に見られたような、手描きアニメならではの表現を「組織として蓄積していく仕組み」をぜひ実現していってほしいと思います。

 

そのほかの可能性

庵野さんの率いるスタジオカラーなど、すでにアニメーション業界を変えようとするいくつかの動きが出てきています。

こちらはこちらでとても期待しているのですが、先の通りエンタメは当たり外れが必ずあり、ハイリスクハイリターンの業界です。

世界と戦うためにはやはりキャッシュが必要なのは間違いないので、ぜひ超大手資本が世界と戦うための体制を作り、業界全体を変えていってくれないかと思っています。

 

多くのアニメーターの方に正しくリターンが還元され、グローバルで勝てる環境が育っていくことを一ファンとして心から願っています。